水中写真を綺麗に撮るために〜②シャッターを切る前に

カメラを買って、意気揚々とダイビングに行ったはいいものの、大した撮れ高もなく燻っているそこの貴方。
「twitterやインスタグラムに綺麗な写真を載せている人とは違って自分は大きなカメラは買えないから・・・」などというしょうもない言い訳をする前に、シャッターを切る以前にも撮れ高を得るために改善できるポイントはたくさんあります。

今回はそんなポイントをいくつか紹介することで、水中写真にハマる人が増えてくれたらなと思います。

ポイント1 砂を巻き上げるな。

絶対に砂を巻き上げるな。

今日はこれだけ覚えて帰ってください。
他にもたくさんポイントはありますが、これだけは同じ被写体を撮ることになる他のダイバーに迷惑がかかるので、今日この記事を見た人は金輪際、何があっても、絶対に砂を巻き上げないダイバーになってください。

砂を巻き上げないことのメリットは次のとおりです。

  • 写真が汚くならない。
  • 他のダイバーに迷惑がかからない。
  • 被写体に与える悪影響が少ない。

写真が汚くならない。

2025.11 川奈

砂が舞い上がっていると、このように白っぽい写り込みがたくさん出てしまいます。どんなに透明度が良くてもこれでは台無しです。自分で巻き上げてしまったのならまだ諦めがつくのかもしれませんが、後から同じ被写体を撮影しようとしていた人はどうでしょう。
・・・普通に腹立ちません?

「雪が降っているみたいで味がある」とか言ってるそこのお前。
お前なんか嫌いだ。どっか行け。

対策 体を安定させよう

解決策は簡単です。水底付近で暴れないようにしましょう。バタ足キックもダメです。
着底して大丈夫です。落ち着いてカメラの設定を済ませ、じっくり撮影しましょう。

水中写真が上手くなりたいならまずは中性浮力を〜みたいなことを言われた方も多いと思います。
確かに、ダイビングが上手くなりたいなら、中性浮力は重要だと思います。しかし、水中写真を撮っているほとんどのダイバーは、ずっと中性浮力をとっているというわけではありません。

撮影中は特に、岩などに体を固定することも多いのではないでしょうか。撮影する上での一番の理想は両手でしっかりカメラを構えてブレのないようにすることです。変に中性浮力を撮りながら撮影しようとして、体が揺れ動いていたらお話にならないので、片手で岩を掴むなどケースバイケースで対応すればいいと思います。

他にも、例えばカメラの設定を変えるとき。移動中に自分の「いつもの設定」にさっと変える程度なら泳ぎながらでも問題ないかもしれませんが、この記事を読んでいるほとんどの人はそうではないはずです。
まず被写体を見つけたら、被写体に影響が出ないある程度離れたところで設定を済ませてからアプローチをかけてみましょう。

ただ、被写体によっては中性浮力が取れないとうまく撮影できない被写体もいます。切り立った崖のような場所にいる魚を撮影するときに中性浮力が取れていなかったら、フィンキックをしながら撮影することになり非常に難易度の高い撮影をする羽目になります。

・・・砂巻き上げんなって言っただろうが。

あとちゃんと撮影できていたのに去り際に巻き上げるやつは本当にもう◯んでくれ、頼む。
自分さえ良ければいいのか。

ポイント2 魚見ろ。

魚っていっぱいいますよね。笑
その場でじっと動かない魚、まっすぐ泳ぐ魚、クネクネ泳ぐ魚。
目の前まで寄っても逃げない魚もいれば、一定以上の距離には寄れない魚もいます。

まずはその特徴を知ることが綺麗な写真を撮る一歩目だと思います。

水族館で練習することもおすすめです。
ストロボが使えないので水中撮影とは異なる部分もありますが、この形の魚はこういう動きするよなあ、という「慣れ」を得る一助になります。
少なくとも私は、日本の水族館100箇所以上で魚の撮影をした経験が今の水中撮影に少なからず活きていると思います。

カメラの練習にもなります。
我々は今、「水中で魚の写真を撮ろう」としています。
・・・陸上でできないこと、水中でできるわけがなくないですか?

水族館で見た魚に実際に水中で出会えた時の感動はひとしおです。
関係ない話をしますが、魚に関する別の趣味からダイビングを始めた人全員が言っていることで、「水中で初めてホンソメワケベラ見た時クッソ興奮した」という共通の感想があります。

2020.05 葉山

OWの攻守中に撮った写真です。「わかる!!!」って思った人は今度潜りに行きましょう、twitterで連絡ください。笑

ポイント3 寄れ。

デジタルズームと光学ズーム

ズーム機能、便利ですよね。遠くからでも大きく写せますし。そんなカメラのズーム機能には、2種類の方式があるということをご存知でしょうか。

実はスマートフォンのズームは、画像を拡大しているだけです。(デジタルズームと言います。)
撮影した画像の一部を切り取ってデジタル処理で引き延ばすため、倍率を上げるほど画質が粗くなります。
その反面、TGシリーズのズームはレンズを動かして物理的に画角を変えているため、画質は変わりません。(光学ズームと言います。)

TGシリーズのズームは、「×1.0~×4.0」という4倍のズームができるようになっています。
(ちなみに、35mm判換算(よく一眼を使っている人が「今日100mmのマクロだから〜」なんて言っている数字です。)では25mmから100mmまでの画角です。)

水のフィルター

さて、ここで問題です。TGシリーズを使って水中で写真を撮る時、どちらの方が綺麗な写真が撮れるでしょうか。
A.①の方が綺麗に撮れる。被写体を驚かせずに済む。
B.②の方が綺麗に撮れる。ニシキテグリ可愛い。
C.おんなじ。光学ズームだもん。

正解はBです。ニシキテグリは可愛いです。
確かに、TGシリーズの光学ズームは画質が劣化することはありません。

しかし、これは水中撮影特有の話で、被写体とカメラとの間の距離が長ければ長いほど、間にある水の層が邪魔をして被写体の色が鮮やかに出なくなりがちです。
水族館の大水槽で、アクリル手前に来ている魚と奥にいる魚を撮り比べてみるとわかりやすいと思います。

ズームすれば被写体を大きく移すことができますが、鮮やかな写真を撮るために、まず「できるだけ寄る」ことを目指してみてください。

ちなみに、冒頭のクイズを陸上で実施した場合の答えはCです。
超望遠レンズでの撮影などではまた話が変わってきますが、まあ気にしないでください。

ポイント4 上から撮るな。

・・・強い言葉を使いました。別に上から撮ってもいいです。被写体によります。

ですが、一般に生き物の撮影をする時には「被写体と同じ目線で撮ると良い」といわれています。

その辺にいたアゲハチョウを見た時に「チョウチョいた〜」ってスマホで撮る時と、カメラマンが立派なカメラで蝶の写真を撮る時の違いを思い浮かべていただければと思います。
プロのカメラマンになったつもりで、被写体にかじり付いてみましょう。笑

まとめ

・金輪際一生砂巻き上げんな◯すぞ
・被写体をよく観察しよう
・できる限り近づいて撮影しよう
・被写体と同じ目線で撮ってみよう

次回は、水中写真を撮るために自分が買ったもの、それについての「必要だった」「要らなかった」を共有しようと思います。

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